Debian 9 Stretch へアップグレード

2017 年 6 月 17 日に Debian 9 Stretch がリリースされました。早速我が家でも試しに Pentium4 デスクトップ・マシンにインストールされている Debian 8 Jessie を Debian 9 Stretch へアップグレードを行ってみました。

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Debian Stretch へアップグレード作業手順

以前 Debian 7 Wheezy から Debian 8 Jessie へアップグレードを行った方法に習って作業を行いました。とりあえずアップグレード作業で障害が発生し難そうなデスクトップ・マシンで挑戦しました。

Debian Jessie へアップグレード
https://densankiblog.wordpress.com/2015/04/29/debian-jessie-%e3%81%b8%e3%82%a2%e3%83%83%e3%83%97%e3%82%b0%e3%83%ac%e3%83%bc%e3%83%89/

結論から述べますと、この Squeeze から Wheezy へのアップグレードへの手法でアップグレードが可能でした。 ただしマシンにより、上手くアップグレードできない場合もありましたのでご注意ください。

作業手順は前回同様に次の手順となります。

  1. /etc/apt/sources.list の編集
  2. apt-get update
  3. apt-get upgrade
  4. apt-get dist-upgrade

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1. /etc/apt/sources.list の編集

/etc/apt/sources.list の中の “jessie”“stretch” へ変更します。

# vi /etc/apt/sources.list

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vi エディタを使用の場合、次のコマンドで一括変換が可能です。

:%s/jessie/stretch/g

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2. apt-get update の実施

アップグレードに apt-get 派と aptitude 派が存在しているようですが、システムアップ・グレードのときには apt-get の方が問題が発生しにくいようです。以下は apt-get で記述しています。

# apt-get update

流れてゆくメッセージの中にエラーがないかよく観察しました。

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3. apt-get upgrade の実施

apt-get upgrade でシステムのインストールを行いました。

# apt-get upgrade

アップグレードの途中で次のようにデーモンの再起動についての問い合わせがありましたが、[Yes] として、その後の作業でデーモンの再起動で問い合わせをすることなく、再起動させながらの作業を継続させました。

configuring-libc6

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4. apt-get dist-upgrade の実施

apt-get dist-upgrade を行い、カーネルなどを更新しました。

# apt-get dist-upgrade

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5. 再起動と動作確認

私の環境では、アップグレードを行ったあとは、文字化け状態となっており、再起動が通常方法ではできませんでした。そこで端末上からリブートさせました。

# reboot

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起動が完了したところで Debian 8 Jessie 時代から残っている不要なソフトウェアを autoremove で削除しました。

# apt-get autoremove

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さて gnome3 のデスクトップが表示されたところでいろいろと操作してみましたが、Debian 8 Jessie の完成度の高さに比較すると、まだまだ未完成な印象を受けました。はっきり言ってメイン・パソコンのアップグレードは、まだまだ先になりそうです。

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削除されたソフトウェア

今回 Debian 8 Jessie からアップグレードを行いましたが、さらに予備として保管してあったハードディスクへ Debian 9 Stretch の新規インストールも行ってみました。するといつも使い慣れていた aptitude コマンドが初期インストールされていないことに気づきました。どのバージョンだったか?もうすっかり忘れてしまいましたが、apt-get から aptitude を推奨するということで aptitude へ変更して以来、ずっと使い続けていたものだけに、軽いショックを受けました(笑)。この他 locate コマンドなども削除されていました。だんだんと端末ソフトウェア(terminal)上で作業をすることを前提としない設計となっているようです。これも時代の流れのようです。もちろん必要なコマンドは、このあと手動でインストールしました。

[2017-07-06 追記]

ifconfig コマンドなどが収録されていた net-tools から新しいネットツールの iproute2 へ変更となっていました。 ifconfig が “not found” になっており、驚いてしまいました。以前から iproute2 へ変更になることは解っていたつもりでしたが、こうして現実に変更になってしまうと戸惑いを隠すことができませんでした(涙)。

iproute2 の ip コマンドの使い方は以下のページが理解しやすいと思いますので紹介いたします。

Doug Vitale Tech Blog
Deprecated Linux networking commands and their replacements
https://dougvitale.wordpress.com/2011/12/21/deprecated-linux-networking-commands-and-their-replacements/

俺的備忘録 〜なんかいろいろ〜
net-toolsとiproute2のコマンド対応早見表
https://orebibou.com/2014/12/ip-tools%e3%81%a8iproute2%e3%81%ae%e3%82%b3%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%83%89%e5%af%be%e5%bf%9c%e6%97%a9%e8%a6%8b%e8%a1%a8/
(上記の “Doug Vitale Tech Blog” の翻訳ページです。)

とりあえず日々の作業でよく使う IP アドレスの確認は、次の ip コマンドで確かめることができました。 表示される結果が見慣れないもので焦りました(笑)。

# ip a

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ThinkPad G41 ではアップグレード失敗

なお余談ですが、今回 Pentium4 のデスクトップ・マシンのアップグレードでは、アップグレードに成功しましたが、並行して行った ThinkPad G41 のアップグレードには、失敗しました。前回の Debian Jessie へのアップグレードでも正常にアップグレードが行えなかった機種です。どうも Debian Linux と相性が悪いようです。

アップグレード失敗の状況としては、apt-get upgrade で一部のシステム・ファイルがアップグレード出来なかったもようで、apt-get dist-upgrade を行おうとすると、システム・ファイルのバージョン・エラーとなってしまい、アップグレードが完了しませんでした。なおガイダンスとして問題のシステム・ファイルが HOLD 状態になっているのではないかと案内されましたが、確認しても HOLD の状態とはなっていませんでした。何故かバージョン・エラーを上手く解決することが出来ませんでした。

結局、Debian 8 Jessie からのアップグレードを諦めて、 Debian 9 Stretch を新規インストールすることとしました。運良くこの ThinkPad G41 のハードディスクのパーティションは、 / (root) と個人ファイルがある /home を別々に分けていました。このため個人ファイルのある /home ディレクトリを残したまま / (root) パーティションのみを Ext4 フォーマットして Debian 9 Stretch を新規インストールすることができました。

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Vim でマウスのセンターボタンでペースト出来ない件(2017-07-21 追記)

いつものように vim (コマンドとしては  vi)を使って設定ファイルなどを編集していたところ、マウスによるドラッグ選択とセンターボタンで貼り付けが出来ないことが判明しました。

どうも /usr/share/vim/vim80/debian.vim の設定が、Jessie から Stretch で変更となっているためのようです。ここでマウスのセンターボタンの挙動について新しく定義が加わっていました。

そこで私は対処方法として最も簡単な .vimrc へ設定を加えることで対応しました。 なお新規インストール時には、/root/home/(user) には .vimrc は存在しません。私の場合には、これらのディレクトリへ .vimrc を新規に作り、マウスのセンターボタンの設定(clipboard)を記述しました。この設定でマウスのセンターボタンによるペーストが可能となりました。

# touch .vimrc
# vi .vimrc

set clipboard=unnamedplus

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玄人志向 玄箱 Debian Jessie カーネル 3.16.43-2+deb8u2 へアップデート

Debian Jessie のカーネルがアップデート(3.16.43-2+deb8u1 から 3.16.43-2+deb8u2 へ)しました。このため玄箱の 初代 と HG 用のカーネルをアップデート・ビルドしました。

今回も一般用のカーネルと無線 LAN 対応のカーネルをアップデート・ビルドしました。

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アップデート方法

新規インストールする場合には、次の記事をご覧ください。

玄人志向 玄箱用 Debian Jessie 通常版(カーネル3.16 版)
https://densankiblog.wordpress.com/2016/01/19/%e7%8e%84%e4%ba%ba%e5%bf%97%e5%90%91-%e7%8e%84%e7%ae%b1%e7%94%a8-debian-jessie-%e9%80%9a%e5%b8%b8%e7%89%88%ef%bc%88%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%83%8d%e3%83%ab3-16-%e7%89%88%ef%bc%89/

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ダウンロード

ここでは通常版のカーネルのアップデート方法について記述します。無線 LAN 対応版のものは、ファイル名の途中に “-wifi-“ の文字があるファイルをダウンロードして、通常版と同じ手順でインストールしてください。

下記の玄箱用ファームウェア置き場から通常版の二つのファイルをダウンロードしてください。なお “OLD” のホルダには以前の古いファームウェアを保管しています。新しいファームウェアに何か障害があった場合に備えて残しています。

玄箱 Debian Jeesie のダウンロードサイト – グーグルドライブ
https://drive.google.com/folderview?id=0B5QdaY5lu2e3VlNQejlFYVBDS2c&usp=sharing

  • kuro-kern.tgz(通常版)
  • kuro-lib.tgz(通常版)
  • kuro-wifi-kern.tgz(wifi 対応版)
  • kuro-wifi-lib.tgz(wifi 対応版)

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アップデート作業

アップデートの概要としては、Debian Jessie 3.16 で動作している玄箱へ、ダウンロードした二種類のファイルを FTP で転送した後、展開してインストールします。なおシリアルコンソールでアップデートを行うのが安全ですが、telnet 接続によっても作業を行うことができます。

まず最初に作業パソコンから FTP でファームウェアを転送します。

 — 作業パソコン —
# ftp [玄箱の IP アドレス]
user : root, password : kuro
ftp> cd /jessie
ftp> put kuro-kern.tgz
ftp> put kuro-lib.tgz
ftp> quit

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転送されたシステムファイルを解凍して、インストールします。

— 玄箱 —
# cd /jessie
# tar zxvf kuro-kern.tgz -C  /
# tar zxvf kuro-lib.tgz -C  /

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再起動させた後、システムの更新を行ってください。

— 玄箱 —
# apt-get update
# apt-get upgrade
# reboot

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以上でアップデートは終了です。念の為、カーネルのビルドの日付を確認しておくことをお奨めします。

— 玄箱 —
# uname -a
(通常版の場合)
Linux kurobox 3.16.43_Livingston #3 Thu Jun 29 00:30:25 JST 2017 ppc GNU/Linux

(無線 LAN 対応版の場合)
Linux kurobox 3.16.43_wifi_Livingston #3 Thu Jun 29 00:32:58 JST 2017 ppc GNU/Linux

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Debian Jessie カーネル 3.16.43-2+deb8u2 へアップデート

Debian Jessie のカーネルがアップデート(3.16.43-2+deb8u1 から 3.16.43-2+deb8u2 へ)しました。

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この他に VPN 接続ソフトウェア openvpn やビデオビューア vlc もセキュリティ・アップデートが行われました。

Debian Security Advisory
DSA-3900-1 openvpn — security update
https://www.debian.org/security/2017/dsa-3900

Debian Security Advisory
DSA-3899-1 vlc — security update
https://www.debian.org/security/2017/dsa-3899

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弊ブログにて公開している無線 LAN アダプタのドライバ・モジュールを使用している読者さんは、モジュールの再インストールを行ってください。一緒に公開しているドライバ・モジュールのアップデート・スクリプトの modules-update.sh を使うと便利です。

# cd (ドライバ・モジュールを展開したディレクトリ)
# ./modules-update.sh

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玄人志向 玄箱 Debian Jessie カーネル 3.16.43-2+deb8u1 へアップデート

Debian Jessie のカーネルがアップデート(3.16.43-2 から 3.16.43-2+deb8u1 へ)しました。このため玄箱の 初代 と HG 用のカーネルをアップデート・ビルドしました。

今回も一般用のカーネルと無線 LAN 対応のカーネルをアップデート・ビルドしました。

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アップデート方法

新規インストールする場合には、次の記事をご覧ください。

玄人志向 玄箱用 Debian Jessie 通常版(カーネル3.16 版)
https://densankiblog.wordpress.com/2016/01/19/%e7%8e%84%e4%ba%ba%e5%bf%97%e5%90%91-%e7%8e%84%e7%ae%b1%e7%94%a8-debian-jessie-%e9%80%9a%e5%b8%b8%e7%89%88%ef%bc%88%e3%82%ab%e3%83%bc%e3%83%8d%e3%83%ab3-16-%e7%89%88%ef%bc%89/

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ダウンロード

ここでは通常版のカーネルのアップデート方法について記述します。無線 LAN 対応版のものは、ファイル名の途中に “-wifi-“ の文字があるファイルをダウンロードして、通常版と同じ手順でインストールしてください。

下記の玄箱用ファームウェア置き場から通常版の二つのファイルをダウンロードしてください。なお “OLD” のホルダには以前の古いファームウェアを保管しています。新しいファームウェアに何か障害があった場合に備えて残しています。

玄箱 Debian Jeesie のダウンロードサイト – グーグルドライブ
https://drive.google.com/folderview?id=0B5QdaY5lu2e3VlNQejlFYVBDS2c&usp=sharing

  • kuro-kern.tgz(通常版)
  • kuro-lib.tgz(通常版)
  • kuro-wifi-kern.tgz(wifi 対応版)
  • kuro-wifi-lib.tgz(wifi 対応版)

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アップデート作業

アップデートの概要としては、Debian Jessie 3.16 で動作している玄箱へ、ダウンロードした二種類のファイルを FTP で転送した後、展開してインストールします。なおシリアルコンソールでアップデートを行うのが安全ですが、telnet 接続によっても作業を行うことができます。

まず最初に作業パソコンから FTP でファームウェアを転送します。

 — 作業パソコン —
# ftp [玄箱の IP アドレス]
user : root, password : kuro
ftp> cd /jessie
ftp> put kuro-kern.tgz
ftp> put kuro-lib.tgz
ftp> quit

.

転送されたシステムファイルを解凍して、インストールします。

— 玄箱 —
# cd /jessie
# tar zxvf kuro-kern.tgz -C  /
# tar zxvf kuro-lib.tgz -C  /

.

再起動させた後、システムの更新を行ってください。

— 玄箱 —
# apt-get update
# apt-get upgrade
# reboot

.

以上でアップデートは終了です。念の為、カーネルのビルドの日付を確認しておくことをお奨めします。

— 玄箱 —
# uname -a
(通常版の場合)
Linux kurobox 3.16.43_Livingston #2 Wed Jun 21 02:05:19 JST 2017 ppc GNU/Linux

(無線 LAN 対応版の場合)
Linux kurobox 3.16.43_wifi_Livingston #2 Wed Jun 21 02:52:21 JST 2017 ppc GNU/Linux

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Debian Jessie カーネル 3.16.43-2+deb8u1 へアップデート

Debian Jessie のカーネルがアップデート(3.16.43-2 から 3.16.43-2+deb8u1 へ)しました。

Debian Security Advisory
DSA-3886-1 linux — security update
https://www.debian.org/security/2017/dsa-3886

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この他に glibc ライブラリや exim4 (MTA) もセキュリティ・アップデートが行われました。

Debian Security Advisory
DSA-3887-1 glibc — security update
https://www.debian.org/security/2017/dsa-3887

Debian Security Advisory
DSA-3888-1 exim4 — security update
https://www.debian.org/security/2017/dsa-3888

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弊ブログにて公開している無線 LAN アダプタのドライバ・モジュールを使用している読者さんは、モジュールの再インストールを行ってください。一緒に公開しているドライバ・モジュールのアップデート・スクリプトの modules-update.sh を使うと便利です。

# cd (ドライバ・モジュールを展開したディレクトリ)
# ./modules-update.sh

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